ほとんどの人は、幼い時に絵本を親から読み聞かされたり、自分で読んだはずです。そして、その絵本の話は、記憶に残り、何らかの教訓になっているはずです。
今回は、数ある絵本の中でも、何度も繰り返し読むに相応しい絵本をご紹介します。4歳位の女の子向けの絵本ばかりです。
4歳の女の子への誕生日プレゼントにピッタリだと思うので、絵本を贈るなら、参考にしていただければと思います。
にんぎょひめ(作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/絵:いわさきちひろ)
「にんぎょひめ」は、数ある絵本の中でもとても有名な絵本です。
元々、母親である私の物だったのですが、実家から持って帰ってきて子供に読んであげたら、一度でハマってしまいました。
この本を読みたいがために、娘はすごい勢いでひらがなを勉強し始め、あっという間に音読できるようになった程。いわさきちひろさんの絵がとても綺麗で、表紙をめくったら最後、あっという間にその素敵な世界に連れていかれます。
お姫様と王子様の存在を知って憧れを抱いたり、「恋」というものに出会ったり、その恋が叶わないこともあると知ったり、王子と結婚できなかったのに、幸せな気持ちで泡になってしまった人魚姫の気持ちを考えたり…大人でも説明するのが難しい人魚姫の心の内を4歳の娘が必死で自分なりに解釈しようと努力する様は、見ていてとっても微笑ましいものでした。
この絵本には、女の子に訴えかけるものがあるため、特に女の子にプレゼントすると良い絵本だと思います。
※2歳以上の子供であれば分かる内容なので、2歳か3歳の誕生日プレゼントとして贈ると良いでしょう。
にんぎょひめ [ ハンス・クリスチャン・アンデルセン ] |
じごくのそうべえ(作・絵:田島征彦)
「じごくのそうべえ」の絵本の表紙は少し怖そうで男の子向きのように感じますが、実はこの絵本、女の子にも大ウケです。
綱渡りの綱から落ちて死んでしまったそうべえが、3人の仲間と共に地獄に落とされてしまったものの、仲間と共に地獄で大騒ぎ!ついには閻魔さまに地獄から追い出されて、生き返ったというお話なのですが、とにかく語り口調がおもしろい。
こってこての関西弁を話す登場人物が、裸のことを「すっぱっぱ」と言ったり、「なんでんねん」や「どないしたらええのやろ」など、声に出して読みたくなるような言葉がいっぱいで、読み手も楽しめる絵本です。
対象年齢は4歳以降なので、4歳の女の子の誕生日にプレゼントしてみると良いでしょう。
※ちなみに、保育園の先生曰く、保育園でも園児に大人気とのことです。
じごくのそうべえ [ 田島征彦 ] |
たんぽぽでんしゃ(作・絵:広川沙映子)
表紙からして可愛らしい「たんぽぽでんしゃ」という絵本。この絵本は、歌えます!そして、泣けます!
みんなの人気者のロコちゃんと、恥ずかしがりやのナナちゃんはとっても仲良しでいつも一緒。しかし幼稚園の遠足の日、ロコちゃんが風邪をひいてお休みすることになってしまい、ナナちゃんは嫌々一人で遠足に参加することに。最初は一人でいじけていたナナちゃんですが、最後には…?
大きく成長を遂げたナナちゃんに、読み手である母も、聞き手の娘も号泣してしまう感動ストーリです。
途中で歌を歌うシーンがあるので、作曲して一緒に歌ってあげると子供も大喜び間違い無し。
苦手なこともあるだろうけど、自分の得意なことを頑張ったら、必ず見ていてくれる人がいるよ。みんなが輝けるんだよ、ということを教えてくれる素敵な絵本だと思います。
対象年齢は、4歳か5歳~。子供の教育という側面もある絵本なので、ママ友の子供へのプレゼントとして贈ると良いでしょう。
ちなみに、我が家では、この本を何度も何度も読み返し、娘は保育園で一人で遊んでいる子がいると、声をかけて一緒に遊ぶようになったそうです。きっとこの本のおかげに違いない、と思っています。
たんぽぽでんしゃ [ 広川沙映子 ] |
おふろだいすき(作:松岡享子/絵・林明子)
「おふろだいすき」という題名の絵本は、主人公の男の子が、ある日アヒルのおもちゃの「プッカ」と一緒にお風呂に入ると、湯船の中からたくさんの動物が出てきて、一緒にお風呂で遊ぶという内容の絵本です。
早口の双子のペンギンや、きれい好きで少し手のかかるカバ、見た目どおり豪快なクジラなど、個性的なキャラクターがたくさん登場します。
読み手としては、動物によって声色を変えたり、話すスピードを変えたりと、工夫して読めば読むほど子供が喜んでくれるので、とても読みがいがある絵本だと思います。
絵本の中には、みんなで50まで数えるシーンがあるので、我が家でもお風呂で50まで数えるのが恒例になったり、アヒルの水笛のおもちゃを「プッカ」と名付けたりと、娘に多大な影響を与えてくれました。
主人公の男の子のように、お風呂に1人で入ることはまだまだ先になりそうですが、一人で入れたらこんな不思議なことが起こるかも!?と、いつか一人でお風呂に入る日を、娘自身も楽しみにしているようです。
まさに、お風呂嫌いのお子さんにピッタリの絵本。対象年齢は4歳以上なので、普段なかなかお風呂に入りたがらない子供がいる家庭にプレゼントしてみると良いでしょう。
おふろだいすき [ 松岡享子 ] |
だるまちゃんとうさぎちゃん(作・絵:加古里子)
文字数が多い絵本と言えば、「だるまちゃんとうさぎちゃん」。子供に読み聞かせるのが大変ですが、子供と遊ぶヒントがたくさん詰まった絵本です。
うさぎを作る色んな方法が載っていたり、新聞紙でカブトを作ったりと、絵本を読むだけではなく実際の遊びに発展させられるという点が特徴的。
全てにおいて、作り方の解説付きなので、簡単に真似して作ることができ、子供の興味をくすぐるような内容に仕上がっています。
また、挿絵がとても可愛い点もGood。女の子のハートを鷲掴みすること間違いなしです。
ちなみに、我が家では、うさぎやだるまちゃんを真似して描いたり、挿絵に出てくるような、色んな雪だるまを娘が描けるようになりました。 読むだけでなく、作ったり描いたりするために何度も本を開けるので、我が家の絵本はもうボロボロ。まだまだ活躍しそうなので、テープで補修しながら大切に使っています。
2歳位から利用したい知育玩具のような位置づけの絵本としてプレゼントすれば、子供の教育にプラスになるはずです。
だるまちゃんとうさぎちゃん [ 加古里子 ] |
すいかのたね(作・絵:さとうわきこ)
「すいかのたね」という絵本は、食べ物への感謝の気持ちも学べるステキな絵本。
ばばばあちゃんが庭に植えた一粒のすいかの種を、森の動物達がお宝と思って次々と掘り返しては、「な~んだ、ただの種か」と土に戻すことを繰り返します。終いには怒った種が、すごい勢いで成長し、あちこちを蔓とスイカだらけにしてしまったというお話です。
リズミカルに次々と動物が登場しては同じことを繰り返したり、怒った種にばばばあちゃんが、「あんたが芽を出さないからだよ!」と逆ギレしたりする姿が娘には面白いようです。
小さなものでも、ものすごく大きく成長する力を秘めているかもしれないよ、ということを娘に教えたくてこの絵本を買ったのですが、娘は、「種に怒ったばばばあちゃんが一番悪い、怒らせたのなら謝らなきゃ」と、違う視点から見ていました。
こうやって意見交換できるのも、4歳ならでは。成長した娘を実感しました。
すいかのたね [ さとうわきこ ] |
2人の娘を持つ31歳の筆者について
私は、5歳になる娘ともうすぐ3歳になる娘を持つ2児の母です。
子育てで一番大切なのは、絵本を読んであげることだと思っているので、娘には赤ちゃんの頃から、たくさんの絵本を読ませてきました。
絵本の中には有名だけれどあまり興味を示さなかったものや、何でこの本がそんなに好きなの!?と首をかしげたくなるものもありましたが、その中で娘が何度も繰り返して読んでいる、お気に入りの絵本を紹介しました。
数ある絵本の中から、どの本をプレゼントしたら良いか迷っている方の参考になれば幸いです。